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MBAのためのキャリア支援MBAからのFAQ
MBAの皆さんからお寄せいただいた質問・疑問・お悩みに、アクシアム代表・キャリアコンサルタントの渡邊光章が回答しています。
MBAからのFAQ
- 就職・転職活動において「自分で応募する場合」と「キャリアコンサルタントに紹介してもらう場合」では、
どこが違いますか? - 「自分で応募する場合」と比較して、「キャリアコンサルタントに紹介してもらう場合」のメリットは、「相談」と「案件紹介」の2つがあります。「キャリアコンサルタントに紹介してもらう場合」のメリット、さらに「MBAホルダーがキャリアコンサルタントを使うメリット」の詳しい情報は詳細ページをご確認ください。
- 新卒で職歴はありませんが、相談・紹介してくれるのでしょうか?
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弊社はキャリアを持った方のみを対象としています。
ただし、インターン経験などキャリアと認められる場合も出てきますので、まずはお気軽にご相談ください。ご自分で応募されることも含めて助言いたします。
- 職歴のあるなしで、マーケットニーズはどうなっているのでしょうか?また、それぞれどのような就職活動が望ましいでしょうか?
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まずは、就職活動をする方の視点から整理してみましょう。
修士号取得者(MBA)は、3つのカテゴリーに分けることができます。- 職歴のない人
- 職歴が2~3年程度で、まだ職能開発が完了していない、いわゆる第二新卒と呼ばれる人
- 職歴が3年以上で、何らのか職能やキャリアがある人
1.の人については、通常の学士号取得者と同様、職歴のない人を定期採用している企業へアプローチすることになります。つまり、新卒採用者向けの研修を行っている企業です。
2.の人の場合も、基本的には採用後の研修を提供している企業へアプローチすることになります。新卒、第二新卒を採用対象とする企業へのアプローチは、いわゆる四大卒時の就職活動と同じやり方です。企業説明会・先輩訪問・定期採用試験などのプロセスを経て入社へと至ります。その際、「MBAホルダー」として重視してくれる企業を選べればよいのですが、他の院卒と同様の扱いをされるケースも多くあります。新卒・第二新卒をMBAとして採用している企業は、日本国内ではまだ少ないと認識して就職活動をするのが現実的です。
市場では、職歴のある人を採用しようという企業の方がはるかに多いといえます。その際、学歴とキャリアの中身・経験を評価されて採用に至るわけですが、学歴・職歴だけで採否が決まるのではなく、採用側とのキャリアに対する価値観の合致が問われることも認識しておいてください。
つぎに、採用側の視点から見てみましょう。別のご質問でも触れましたが、市場において採用側はいくつかのパターンに分かれます。
- 定期採用をする企業グループ
- 特定の求人に限り、不定期に採用をする企業グループ
1.のようにMBAを定期採用しているのは、一部の外資系大手事業会社、コンサルティングファーム、投資銀行などに限られています。これらの企業は、新卒であっても既卒であってもMBAと、そうでない学士号取得者を明らかに分けて考えています。そこではMBAホルダーは将来のマネジメント候補であり、ビジネスアナリストとしての分析力や知識を最低条件として有していることが求められるのです。
ただし、定期採用グループであっても日本の大手企業の多くは、MBA採用と四大生採用の差を設けているわけではありません。つまり、それらの企業側にとってみると、MBAは優秀な人材確保の目安といった程度の認識といえます。
2.の企業の場合は、特定の求人に限った募集であり、募集開始2~3ヵ月以内には採用が決定してしまうなど、前述(Q1)した通りです。
- キャリアチェンジは難しいのでしょうか?
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28歳以下の場合には業種、職種ともにチェンジは可能です。しかし28~35歳では、両方を変えることが極めて難しくなります。28~35歳の転職を成功させる要素は
- 「展望」を持っていること
- 何かをやり遂げるために、どんなコアコンピテンスが必要かを知っていること
- そのコンピテンスとMBAで学んだことを生かすこと
になります。なかでも、展望を持つことがとても重要です。
もしも未経験の分野に進みたいなら、報酬と機会は反比例します。年収さえ問わなければ、業種・職種ともにキャリアチェンジすることもできますが、一般的に報酬も機会も望むと難しくなります。
もちろん、報酬も機会も得るという幸運もありえます。キャリアチェンジできる力こそがアクシアムの提唱する「展職」であり、弊社の紹介が得意とするところですから、ぜひ個別相談してください。
- 年齢とキャリアチェンジの関係について、もっと詳しく教えてください。
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28歳が、業種・職種をともにチェンジするラインであることはQ4で述べました。28歳だけでなく、35歳でもマーケットのメカニズムは変わってしまいます。その年齢になる前に、しっかりキャリアをマネジメントする必要があります。ところが、市場ではまだまだ多くの人がその頃になってからキャリアを考えはじめ、行動を起こそうとしています。それでは時間的な制約に負けてしまうのです。
35歳には、自分が何をできて、何がやりたくて、何者なのか…という確固たる職業観を持っていることが重要です。しかし、実際には多くの方が自分のキャリアについて深く考えていないのが実情です。
35歳以降、採用側は実績を重視するようになります。その理由は、マネジメントとしての人材を求めるようになるからです。MBAを取得してマネージャーを目指すなら、28歳あたりまでにスキルを獲得し、さらに35歳までに実績、価値観、そして展望をしっかり持っていることが極めて重要になります。
以上のようなことを踏まえてキャリアチェンジを考えると、28~35歳では、業種・職種のどちらか1つが変更可能であり、2つとも変えるには、かなりしっかりしたコアコンピテンスがないと難しいといわざるをえません。35歳以降では、業種・職種を変えるという発想ではなく、コアコンピテンスを生かした展開を考えた方が良いでしょう。
さて、28歳を越えた人がMBAを取得し、業種・職種を変えたいという場合、以上のような市場ロジックがあるからあきらめなさい、と言っているのではありません。展望が決まっていれば、それにむけて職種をまず変える。あるいは業種を変えるというような段階的戦略を勧めているのです。
具体的には、日系プロダクトメーカーのセールス経験がある32歳の人が、どうしてもエンタテインメント業界でマーケティングをメインとした仕事に就きたい、さらにはそのマネージャーを目指したいという場合。まずは、ベンチャー企業でマーケティングと事業開発のキャリアを獲得。その後マネージャーとなり、35歳から37歳で外資系エンタテインメント会社のマーケティング・ディレクターとして事業開発も任される…というようなステップが考えられます。いきなり夢を追いかけるのではなく、卒業時のキャリア、その先のキャリアを考えることをお勧めします。
- 35歳以上で、年齢が心配です。
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35歳以下が対象の場合、ウェブサイトや新聞などで募集する求人案件が多いのですが、35歳以上の求人は機密性が高くなるので、急に自分では見つけづらくなります。
内容を公開せずに優秀な人材を見つけることができるため、機密性の高い求人はキャリアコンサルタントに集まってきます。ですから35歳以上では、キャリアコンサルタントによる求人の紹介がメインになることが多いのです。
このご質問者の場合には、Q1でご説明したとおり不定期採用グループの企業の求人で、かつマネジメントやマネージャーの職を狙うことになると思います。一般募集情報には含まれない機密性の高いポジションとなり、個人で求人案件を探すことがより困難といえます。ぜひキャリアコンサルタントにご相談されることをお勧めします。
- 頻繁に電話などで勧誘してくるしつこい人材紹介会社がありますが、 御社はどうなのでしょうか?
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今までMBAの方のキャリア相談、求人紹介を多数行ってきました。弊社のミッションは「個人の展望を実現するために、長期的な支援を提供する」ことなので、当人の同意や承諾を得ることが仕事の基本となっています。
もし、ご質問にあるような悪い素行を諸先輩に対して行っていたならば、今日までMBAの先輩から後輩へ口コミでご紹介いただいたり、ビジネススクールから直接セミナー開催を依頼されたりしませんので、ご安心ください。
長期にわたったキャリア相談・紹介を行っていますから、キャリア相談を始めてから5年、10年とかかって紹介が成立したというケースも多々あります。こちらから不必要なアタック、不誠実な対応はいたしません。ご本人から許容いただける範囲内で、熱心かつ親身に助言をいたします。
- MBAのキャリア相談で大事な「業界知識」や「職種の専門性」について高いレベルで理解しているコンサルタントが担当してくれるのでしょうか?あるいはそれができない場合、何か補完的なサービスはあるのでしょうか?
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もちろん得意分野はありますが、基本としてキャリアコンサルタントは十分な専門性を持ち、かつ紹介実績を積んでいます。あらゆる分野の基本的なところは当然理解していますが、候補者や採用者より専門性が劣る場合もありえます。求人紹介に必要な知識はあっても、各業種・職種の専門家をすべて揃えているわけではないからです。
しかしプロのキャリアコンサルタントとして、皆さんが必要とする企業情報・求人情報を、個人が調べられない部分までご案内できることが多く、さらにはチームで補完しあって紹介成立を目指すこともできます。
- 1年制MBAと2年制MBA、市場での評価はどう違うのでしょうか?
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特に明快に評価が分かれているわけではありませんが、採用担当者が留学経験者である場合には評価が分かれるようです。
2年制の経験者は、期間が短い分1年制MBAの評価を下げる傾向があります。しかし、実際には期間ではなく個人の専門性・語学力・職務遂行能力・スキル・知識・ランキングが影響するといえます。
- 学校のランキングが気になります。自分は上位校の卒業生ではないのですが、どうでしょうか?
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出身校に関わらず、MBAの価値は5つあります。
- スキル知識
- 経験則など留学しないと得られないコミュニケーション能力や体験
- 共通概念や価値観
- キャリアに対する考え方
- キャリアの機会(リクルーターとの接点の多さ)
学校のランキングによって出る違いは、この上記5つの中のうち、以下の3つです。
- 共通概念や価値観
- キャリアに対する考え方
- キャリアの機会(リクルーターとの接点の多さ)
1.、2.は自分次第で、あまり差がありません。3.はその地域・学校のカルチャーに関わることであり、当然違いが出てきます。問題はキャリアに関わる4.と5.で、学校によってかなりの差がついてしまいます。
しかし、アクシアムは「キャリアに対する考え方」「キャリアの機会」を提供することが使命であり、学校のランキングにかかわらず相談・紹介を行っていますので、ご心配であれば、一度ご相談ください。
- アメリカ、欧州、アジア、日本……それぞれのMBAの 市場評価はどのように違うのでしょうか?
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最近の特徴としては、アジアへの留学生を欲しがっている企業も少し出てきました。一方で、欧州MBAを探している企業はほぼありません。一部欧州企業のみ採用しているのが現状です。
日本にある外資系や日系企業内にMBAの国別評価があるわけではなく、個々のMBAホルダーが採用対象者として基準に見合うかどうか、ということに尽きるといえます。傾向として、米系上位校出身者の持つ競争概念が、欧州系やアジア系MBA校出身の方に低いと思われています。
またラテン的な発想や人生観から、ハードワークは嫌だという人が欧州MBA出身者に多いようです。ただ、採用側は決してステレオタイプに審査はしていません。
- インターンの探し方と動向について教えてください。
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インターンシップを募集している大手企業やベンチャー企業、外資系企業が対象になります。外資は急激に応募者が増えてしまったため、2000年あたりから採用枠を絞ってしまいました。そのような背景もあり、募集情報を得ることが難しくなっています。次のようなアクションプランを実行してはいかがでしょうか。
- 先輩、教授をアタック
海外のMBAであれば、先輩や教授経由でインターンを探すのはよくある手段。国内MBAの場合は先輩が少なく、教授もインターン先を持っていることが少ないかもしれませんが、アタックはしてみましょう。 - 定期採用の企業に打診
正社員としてMBAを定期募集している企業に、インターン募集の有無を問い合わせてみましょう。 - 定期採用以外の企業にもアタック
過去に採用実績のある企業へアタックをしてみましょう。企業から大学院へ直接募集に来なくても、アプローチする価値はあると思います。ベンチャー企業などは、自分からインターンを申し出たり将来の応募を申し出たりすれば、インタビューしてくれる可能性は高いといえます。 - インターン紹介団体
ETICなどインターンの斡旋をしてくれるNPOもあります。
新卒、第二新卒の方々は、特にこのインターン経験を通じ、キャリアに対する価値観を形成したり、職能を得たり、ネットワークが広がったり…プラスになることが多いといえます。まさに自ら正社員(キャリア)となれる機会を作り出すことができるチャンスですので、積極的にトライしましょう。
- 先輩、教授をアタック
- 就職活動のタイムスケジュールについて教えてください。
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1年生の間は、意見交換・企業説明会・先輩訪問・インタビューなどを通じ、キャリアについて考えることが大切です。インターン経験を積んで現実を直視し、入社することだけを目的とせず、長期的な展望を考えましょう。
本格的な就職活動は、2年生の夏から始まります。新卒・第二新卒の方は、日本の大手企業などの定期採用を想定した場合、2年生の4月から10月までインターン経験をした上で、その後就職先を決めることになります。職歴のない人は、まずは社会人として何か職歴をスタートさせることが重要です。
一方、職歴が3年以上ある人は、新卒・第二新卒の方と異なり、卒業までに自分の進む先を必ず決めなければならないということはありません。逆に、人生の中でそう何度も転職できないことを考えると、しっかり自分なりの展望、キャリアプランを持ち、そのグランドデザインに沿った選択肢をすることの方が大切です。
卒業後、どのくらいの期間まで就職活動が許されるかといえば、3ヵ月程度なら問題はないでしょう。それ以上になると、なぜ卒業後就職を決めるまでに間隔が空いているのか?明快な理由を用意しておく必要があります。
- 外国籍留学生の市場動向はどうですか?
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現在の市場では、日本語の能力が必須になります。日本企業の場合、本社採用が基本になるので、かなりのスキルが求められます。これは外資系企業の日本支社でも同様で、目安として「日経新聞が読める程度」という例がよく引き合いに出されます。さらに、キャリア上でのスキルを求められることも多くあります。
また、外資系企業の日本支社の場合には、英語と日本語の両方が求められます。ですから、アジアからの留学生には厳しい状況と言わざるをえません。ただし、中国、韓国などからの留学生を求める企業も(多くはありませんが)存在します。オープンに募集していなくとも、対アジア投資を展開する企業などへ一度アプローチしてみることをお勧めします。
- 留年は就職に影響しますか?
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大学院(世界中のビジネススクール)で留年したという事例は、あまり聞いたことがありません。交換留学で入学し、2年間のはずが2年半になったというようなケースは考えられますが。
もし留年した場合も、前述したように職歴のあるなしで影響の度合いが違うと思います。たとえ留年して2年半かかっていても、留年の理由がマイナス評価を受けないものである、かつ職歴からスキルを評価され、展望といえる価値観も合致しているなら影響は少ないといえます。
しかし、一般的に理解されるような理由がない限り、やはりキャリアとしてのリスクは高くなるといえるでしょう。