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イベント海外セミナー
CAREER DESIGN SEMINAR in USA Autumn 2007(2007/10/03~10/25)2007.11.08
2007年10月3日(水)~10月25日(木)の期間、アクシアム代表・チーフキャリアコンサルタントの渡邊光章、キャリアコンサルタントの室伏智子・山川睦の3名が全米をまわり、トップ・ビジネススクールを中心に21校を訪問。170名を超える留学生の皆さんにお目にかかりました。
今回、セミナー/個別面談を実施したビジネススクール
School |
Babson University |
Boston University |
Columbia University |
Duke University |
Emory University |
Georgetown University |
Harvard University |
Indiana University |
Massachusetts Institute of Technology |
New York University |
Northwestern University |
Purdue University |
Thunderbird |
University of Chicago |
University of Michigan |
University of North Carolina |
University of Oregon |
University of Pennsylvania: Wharton |
University of Southern California |
University of Texas at Austin |
University of Washington |
「2007年秋のUSツアー」私感/渡邊光章
春に続き、今回のUSツアーでは21校のビジネススクールを訪問し、各地でキャリアデザインセミナーならびに個別相談を実施してきました。お会いできた学生諸子は、なんと170名以上。ご参加くださった皆さん、ありがとうございます。
ビジネススクールは、人材の宝庫
9月に入学したばかりの1年生の方々は(若干英語で苦労されている方もおられましたが)、ようやくハードなMBAコースに順応してきたご様子。早くもサマーインターンのミーティングが始まり、学業だけでなく卒業後の進路についてもアンテナを張り始めていたようでした。社会人としての日々から解放され、未来に夢を抱きつつ大学院生活をスタートさせた皆さん。一様に自分をみつめ、世界に飛び込み、新しい情報のシャワーを浴びているという独特の初々しさが印象的でした。
戦略コンサルティング出身者、投資銀行出身者、製造業出身者、海外で仕事をしてきた方、ベンチャー企業の経営陣だった方、3ヵ国語に大変堪能な方、20代で投資・公開・売却まで含めた経営経験を持っている方、再生の現場で格闘してきた方、エンタテイメント業界の裏表をすべて知り尽くしている方、医療や病院経営の改革に本気で取り組んできた方、政治団体にいた方、財務会計のプロ、会計士、弁護士、医師…などなど。挙げればきりがないほど様々な経歴の持ち主が在籍するビジネススクールは、まさに人材の宝庫です。
トップスクールのみならず、このように様々な経験を持った人材が世界中から集まるところに、MBA留学の大きな価値のひとつがあるのではないでしょうか。バラエティに富んだ同級生と2年間にわたり切磋琢磨してゆく覚悟、そして期待。そのような思いが1年生の皆さんには溢れているようでした。
一方、2年生の方々は、半年前にお目にかかったときより体格が良くなったわけでもないのに、体の表面にある種の「強さ」のようなものが滲んでいらっしゃいました。インターンシップを経験し、2年生に進んだという心の余裕の表れなのかもしれません。また、例年以上に真剣に勉強に取り組む方が増えたとも感じました。GPAをしっかり意識し、勉強している人が見受けられました。
くわえて、学業と並行してベンチャーの支援をしている方、他校や地域とのネットワークを重視した活動を行っている方も。ソーシャルアクティビティー、課外活動を重視しながら学生生活を送られていることに(そして学業がおろそかになっていないことに)非常に感銘を受けました。
海外MBA学生数の減少傾向
毎年アクシアムで行っている「日本人MBA留学生数調査」が終わらないと断言できませんが、日本人の学生数がトップスクールのみならず中堅校でも減少しているのでは、という印象をツアー全般で持ちました。Stanford/3名、NYU/4名、Columbia/4名、Michigan/0名のように、減少した学校が複数ありました。ただしWharton/12名、Northwestern/26名の2校のみは、逆に前年度よりも増員しており、特徴的といえます。
数年前からいわれている「インドや中国の学生が増加した」「日本の企業派遣、官庁派遣が減った」ということ、あるいは「ワールドクラスのリーダーを目指す日本人が減ったのでは?」「留学に2年間もかけないで1年制の欧州ビジネススクールを選択する人が増えたのでは?」「EラーニングのMBAプログラムに流れたのでは?」という仮説など、様々な要因が考えられると思います。人材マーケットでは、海外MBA学生数が減少している一方で、採用企業が増加しているという状況が続いています。
キャリアの志向の多様化
今回、各校を訪問して、プライペートエクイティなどへの就職熱のピークは越えた印象を持ちました。サブプライム問題の影響・懸念もあると思われますが、どなたに聞いても「PEに興味あり」と答えが返ってきた昨年までの爆発的人気は、影を潜めていました。ただし、金融・再生・コンサルティング業界などに今まで関わってこられなかった方(ITエンジニア出身者や通信・システム系出身者など)の中には、PE業界希望という方は多数見受けられました。
メーカー出身の方がMBA取得後も、やはり元いたメーカー業界を希望するといった、ある種これまでとは違ったキャリア選択の傾向が広がっているようにも感じました。キャリアの志向の多様化は進んでおり、その選択には現実感が増しているように思います。
2年生のインターン経験の内容は学校によって差がありますが、従来からの「投資銀行」「戦略コンサル」というパターン以外の経験をされる方が増えてきました。日本には参入していない企業やファンドをはじめとし、中にはアメリカ・日本以外の地域でインターンを受けてきたという方もいらっしゃいました。
また、留学前に既に1000~2000万円の年収を得ていた方が多くなりました。そのような高額所得者がさらにMBAで学び、どのようなキャリア形成を選択していくのか…ますますMBA留学が面白い時代を迎えたと思います。
学校間の”本当の”格差
あくまで私個人の感想になりますが、残念ながらいくつかの学校では、学生の出身業界にバリエーションが少なく、そのためか学生間に流通する情報が限られており、視野も狭くなりがちというケースが見られました。
「ニューヨークなら金融」「サンフランシスコならベンチャー」「ロサンジェルスならエンターテインメント」というのは、地域および学校の特徴・カラーを表してはいますが、決して視野がそこに限られているということではありません。ここでいう”視野が狭い”というのは、先に挙げた特徴・カラーとは異なるものです。情報が限られているがゆえにキャリアに関する考え方が均一化され、皆が同じような志望動機を持ち、個性がなくなるという意味です。このようなことは、キャリア形成の中で非常に不利な話です。
まして、同じ学校から不思議なほど同じ業界ばかりに就職するとか、同じ会社に入社するなどということは、ビジネスのエッジ(境界面)に生じる、新たな価値の獲得や創造のチャンスを自ら放棄することにつながると思います。地域の特徴・カラーはありつつも、多方面(異業種・異職種)へキャリア展開する人材を輩出できているか。この点が学校を評価するひとつの指標であり、この力量の違いこそ、学校間の”本当の”格差なのでは、と感じました。
あるいはまた、ビジネスのエッジ(境界面)を越えて集まってきた若者が、再びエッジ(境界面)を越えて広がっていくところが、ビジネススクールの価値だとも感じました。
お問い合わせ
本イベントについてのお問い合わせは、下記連絡先までお願いいたします。
株式会社アクシアム イベント事務局
Email:event@axiom.co.jp