転職コラム”展”職相談室

キャリアや転職に関わる様々な疑問・お悩みなどに、アクシアムのキャリアコンサルタントがお答えします。

“展”職相談室 第205回
2020.05.07

在宅勤務続きで思うような仕事ができない。今後の新たな道を模索したい。

新卒で日系大手製造業に就職し、営業職として5年間勤務している27歳です。新型コロナウイルス感染防止のため在宅勤務が続いているのですが、正直に申し上げて、今までと同じように業務を遂行することが物理的にもできず、悶々としています。

会社からは「空いた時間があれば自己啓発に使ってください」と言われており、MBA留学を検討し始めました。並行して転職も考えています。このような状況では、環境を変えることはリスクだと言う友人もいます。漠然としており申し訳ないのですが、今後のキャリアについて相談に乗っていただけないでしょうか?

Answer

法人営業などお取引先に出向く必要がある職種でご活躍の方は、このような状況だと今まで通りにとはいかないですよね。「空いた時間があれば」と仰ってくださる現職はかなり理解がある企業様だと思います。その中でMBA留学を検討されているとのこと、ぜひ留学に向けた勉強を開始していただければと思います。

ただ、「なぜMBAなのか?」については、ぜひ詳しくお話をお伺いしたいですね。そしてその点もさることながら、せっかくの時間なので、改めてご自身を見つめ直してください。経営に関する知識、海外経験、ネットワークなどMBA留学から身に付けられることはたくさんありますが、多大なお金と時間を投資することですので、なぜMBAに行こうと思ったのか、今後は何を軸にキャリアをつくりたいのか、何が選択のポイントになるのか等、ぜひしっかりとお考えになっていただければと思います。

並行して転職も検討されているとのこと、その場合、MBA留学はどうされますか? 転職ができた際にはMBA留学はしないということであれば問題ないのですが、やはりMBA留学も検討したいお気持ちはありますか? 転職後は新しい職場に慣れるまで、なかなか留学に向けた勉強をする時間を取ることが難しいと思います。その分、留学を開始する時期が遅くなり、卒業時のご年齢も上がってしまう点、ご考慮ください。

また、もし転職をするとした場合、採用面接の場では転職理由や志望理由を事前に準備し、しっかりとお話しいただけるようにしてください。ご自分でもおっしゃっているように、漠然とした今のお気持ちを正直に採用企業へ伝えてしまうのは、リスクが高いと感じます。

このような状況下でのMBA留学や転職を、リスクと捉えるかチャンスと捉えるかはご自身次第です。どのような決断をするにしても、これまでのキャリアの整理、今後の展望の整理が重要です。いま同じような思いを抱えている方は多いと思いますが、各々の環境・お考えも違うでしょうし、ぜひ一度ご相談にいらしていただければ幸いです(※)。

※アクシアムでは現在、キャリアコンサルティングを、お電話またはオンライン会議システムを通じてご提供しています。

※こちらでは、質問と回答を簡潔に要約し、典型例としてご紹介しております。キャリアコンサルティングの現場ではコンサルタントとキャリアについてご相談いただくのはもちろん、実際の求人ポジションをテーブルに載せながら、「現実的な可能性」の検討をしています。したがって、その時々で市場動向・受託ポジションが異なりますので、「現実的な可能性」=キャリアのチャンスも様々になります。

コンサルタント

インタビュアー/担当キャリアコンサルタント

伊藤 嘉浩

株式会社アクシアム 
取締役/エグゼクティブ・コンサルタント

伊藤 嘉浩

2008年、アクシアムに参画。エグゼクティブ・コンサルタントとして、経営者やプロフェッショナル人材、MBA、若手・次世代ビジネスリーダーまで、幅広い年齢層へのコンサルティング、キャリア開発、紹介実績あり。アクシアム参画前は、商社にてアパレルブランドの輸入販売や海外事業開発を手掛け、新規事業の立ち上げと事業の黒字化を達成。事業計画策定、商品企画、マーケティング、リテールマネジメント、組織開発、生産管理などの経験を持つ。海外事業開発をはじめとする“実業経験を持つキャリアコンサルタント”として、個人のグローバルなキャリア、イノベーティブなキャリアの実現を使命とする。

日本キャリア開発協会認定 キャリアディベロップメントアドバイザー(CDA)