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転職コラムコンサルティングの現場から
メールマガジンに連載させていただいたコラムのバックナンバーです。
転職市場、そしてキャリアコンサルティングの現場で起こる日々の出来事から、成功へのヒントを感じていただければ幸いです。
コンサルティングの現場から 第22回 2006.03.02
ポテンシャル採用
一般に、28歳くらいまでの若手で、当該職種未経験者を採用することを『ポテンシャル採用』といいます。その業務の経験がなくともポテンシャルを見てくれるわけですから、業務経験が2~3年の若手のキャリアチェンジ、キャリア開発には有効な求人といえます。
外資系のマーケティング・アナリストやファイナンシャル・アナリスト、あるいはコンサルタントの求人などにしばしば見られます。
では、ここでいう『ポテンシャル』とは、具体的にどんなことを差しているのでしょうか?未経験職種へのキャリアチェンジをお考えの方へ、参考までに採用側のチェックポイントをご紹介します。
『ポテンシャル』という言葉の意味から、能力、特に『隠れた能力』だと思われがちですが、実際にはそれだけではありません。『能力』『意欲』『ものの見方・考え方』の3点が評価されています。それぞれ、簡単に説明いたしましょう。
『能力』では、当該職務を遂行する能力があるかどうかがポイントになります。あなたの潜在能力・隠れた能力という意味ではない点、注意が必要です。選考には、客観的なテスト(適性検査)などが用いられることもありますが、面接を通じて確認されることのほうが多いようです。その点、『隠れている能力』では認めてもらえないので、お持ちの能力をしっかりアピールできることが重要です。
つぎに、『意欲』ですが、能力同様に重要なポイントとなります。当たり前ですが、どんなに能力が高くともモチベーションが低く、行動につながらなければ成果は期待できません。採用側もそこはよく心得ているので、『意欲』のレベルが高い方を採用したいと考えています。未経験者の採用ならなおさらです。
この点は、『なぜその仕事をやりたいのか』という、あなたならではの明確な理由が求められます。一般的で陳腐な動機ではなく、自分ならではのストーリーやコンテクストがあるとよいでしょう。
最後に、『ものの見方・考え方』についてですが、これも大変重要なポイントです。どんなスタンスで、どのような価値観をもって仕事にあたるのかを評価されます。あなたの人物面と言い換えられるかもしれません。
例えば、仕事で成功・失敗をしたときにどう感じて、何を考えるかなどです。成功したときには、「おかげさまで」という感謝の気持ちを持てるか?失敗したときには、他人のせいにせず、非を認めてそこから素直に学び、成長できるか?など……。
また、自社のカルチャーに合うかどうかも問題となります。よって、一概にこういうものの見方・考え方がいいとはいえません。むしろ入社後、あなた自身がやりやすいかどうか、企業風土・文化に合うかどうかに大きくかかわってきますので、飾らずに素直にご自分を出したほうがよいと思われます。
未経験業種にチャレンジする際、面接ではこれら3点を意識して準備すれば、うまくいく可能性があがると思います。