転職コラムコンサルティングの現場から

メールマガジンに連載させていただいたコラムのバックナンバーです。
転職市場、そしてキャリアコンサルティングの現場で起こる日々の出来事から、成功へのヒントを感じていただければ幸いです。

コンサルティングの現場から 第16回 
2006.01.19

イノベーション

今年、最初のコラムです。皆様、本年もよろしくお願いいたします。

早くも年が変わり3週間経ちます。正月気分もすっかり抜け、すでにエンジン全開で動かれていることと思います。今年の目標など立てられた方も多いと思いますが、今年は皆さんにとってどんな年になりそうですか?

さて、日経新聞の1面で年明けから連載されていた「ニッポンの力」という記事は皆さんもお読みだと思います。1/16付けの連載最後の記事では、『変革は日常になった』との見出しで型破りな経営スタイルや反骨の精神で規制・慣習の壁に挑み、市場を切り拓いてきた経営者やベンチャービジネスの話が書かれていました。

また、多くの分野で規制が取り払われ、障壁が低くなり、国や企業レベルでの不断の変革が進んでいることに加え、個人の仕事でも日々の小さな変革が当たり前になってきていることが指摘され、『一つひとつは地味だとしても、これらを積み重ねることがニッポンの力になる』と締めくくられていました。

これらの指摘には、まったくの同感です。

コンサルタントとして、多くのベンチャー企業の求人をお手伝いしていますが、ベンチャー経営者の多くはイノベーターであり、これからの日本を支えることになる方々であると常日頃から感じています。そして、このような方々を支援していきたいと、心から思っています。

また、個人の皆さんのご相談を通じても、この1年、新たに起業する方が増えてきているのが感じられます。今年は、さらにそれが加速していくのではないでしょうか?

ただ残念なのは、こうしたイノベーターに共感し、ともにチャレンジしていこうという方がまだまだ少ないということです。いわゆる大企業の中で、残念ながらその能力を発揮しきれず埋もれてしまっている方は実に多いと思います。そういった方が活躍の場を新しい会社、イノベーションを起こす会社に移し、力を発揮されればと…。

必ずしもベンチャー企業への転職をおすすめするわけではありませんが、キャリア開発という観点において、ベンチャーなどで新たなビジネスを立ち上げる経験をすることは、とても価値があることは間違いありません。ですから、もっと多くの方に積極的に考えていただきたいと思います。

今後は、大企業でも、こうした『イノベーションを起こせる人材』を外部から採用するという動きは増えてくるでしょうし、そうした方への求人ニーズが増え続けるのは確実です。

皆さんが変革の推進者となり、日本をより良くしていく原動力になっていただきたいと願うとともに、そこに少しでも役立てるよう尽力していこうと思います。

蛇足ですが、クリステンセン氏の名著、『イノベーションのジレンマ』はお勧めです。まだお読みでない方、ぜひ一度読まれてみてはいかがですか?