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CAREER DESIGN SEMINAR in USA 2007(2007/04/22~05/03)2007.05.24
2007年4月22日(日)から約2週間、アクシアム代表・キャリアコンサルタントの渡邊光章が全米8都市をまわり、トップ・ビジネススクールを中心に18校を訪問。100名以上の留学生の皆さんにお目にかかりました。
今回、セミナー/個別面談を実施したビジネススクール
Date | City | School |
4/22 | Georgetown | Georgetown U * |
4/23 | Philadelphia | Wharton * |
4/26 | Boston | MIT * |
Harvard U | ||
Boston C | ||
Boston U | ||
Babson U | ||
Hult U | ||
4/28 | New York | NYU * |
Columbia U | ||
CUNY,Baruch | ||
Fordham U | ||
4/30 | Chicago | U Chicago * |
5/1 | Los Angeles | UCLA * |
USC * | ||
Pepperdine U * | ||
5/2 | Berkeley | UC, Berkeley * |
5/3 | Stanford | Stanford U |
今回のUSツアー(学校訪問)を振り返って…
2001年に起こった「9.11事件」以降、なかなか欧米のビジネススクール訪問ができなかったのですが、5年ぶりとなるUSツアーは、各ビジネススクールの学生諸氏のご協力を得て、お陰様で大成功でした。
その中で、5年前までとの違いを新鮮に感じられたことも多々ありました。今回のツアーを通じて気づいたこと、考えさせられたことを、ここにご報告したいと思います。
留学を志す方、現在留学中の方、そして卒業生のMBAの方々にも、ぜひお読みいただければ幸いです。
MBAジョブマーケット情報の提供の重要性
今回のキャリアデザインセミナー/個別の対面相談を通じて、多くの方が必要としておられるのは、「求人動向」「実際に求められている人材像やスキル」「価値観・キャリアの考え方」であることが良くわかりました。
ご自分が希望している業界で求められるスキルや経験が、具体的にどのようなものであるのか、そこでの3年・5年の経験で何を成し遂げるべきか、さらにそれは広くキャリアとして社会にも認められるものなのか、そして次のどのようなキャリアにつながるのか…以上のような事柄が皆さんの一番の関心事であったように思います。
国境、業界、職種を越えていく人材流動化時代を強く認識した質問が数多く出され、また時間・年齢を意識したキャリアの発想に大きくシフトしていることが感じられました。創業以来14年間、アクシアムが一貫して提唱してきたことが、ごく当たり前のようにMBA学生諸子の口から聞かれ、私には逆に新鮮でもあり、非常に嬉しいものでした。
つまり、私が常に重要だと考えてきたキャリア形成の根幹を、すでに啓蒙する必要がないわけです。それらのポイントを突いた質問は、日本国内におり、MBAを持っていない人からは、正直あまり受けることがないものです。
彼らの質問は非常に現実的で、実践的で、決して概念的なものに留まるものではありません。PE(プライベートエクイティ)業界、コンサルティング業界、投資銀行、コングロマリット、エンターテインメント、ブランドメーカー、ベンチャー等に関わるもの、日系大手企業の変化、事業再生の実際…より具体的な内容を聞かれました。
MBA留学生の方々にとって、このような質問に的確に答えられる場所が、意外に少ないことも実感しました。各地で開催されるキャリアフォーラム(採用企業が参加するイベント)は多々ありますが、MBAに特化しているわけでもなく、参加していない企業の情報や市場動向の全体像が見えるわけではないからです。
また、トップスクールに在籍する方でも中堅校の方でも、日々変化する市場動向にとても敏感であることも感じました。以前の学生よりも、インターネットも含めて情報チャネルが広がっているからかもしれません。と同時に、それでもなお、例えばPE(プライベートエクイティ)のような一部の業界情報など、トップスクールにしか存在しない(公表されない)ものがあることを、中堅校の方々も気づいておられました。キャリアに関して、あるいは求人に関しての情報格差を感じている人が多数おられました。
各学校におけるキャリアマネジメントセンターの責任者の方々とお会いできたことも、今回の大きな収穫です。相互の情報交換と共に、前述したようなキャリアフォーラム・他のサーチファームと異なり、アクシアムがいかにMBAの皆さん向けに良質のサービス・情報を提供しているか、強く認識してもらうことができました。今後の継続的な来校と、セミナー・個別相談の開催要請をいただき、非常に嬉しく思っています。
ベンチャー、新規産業の重要性
現地へ足を運び、国内ビジネススクール学生との違いも大いに感じました。米国ビジネススクールの学生は、国内・欧州・豪州で学ぶ方に比べ、現実的で起業家精神に富んでいる方が多い印象です。彼らは決して夢物語ではなく、ビジネスとしてベンチャー、新興産業でキャリア展開することを考えています。
それは決して大手企業への嫌悪に端を発するものではなく、優秀な人材ならばベンチャーを起こすべきであると本気で考えているからのようでした。「ベンチャーを目指してアメリカにきた」「憧れのシリコンバレーだ」という安易な発想ではなく、ごくニュートラルな姿勢でアメリカに学びに来て、日本よりもアメリカが創業に有利であると冷静に判断しているのです。
数年前までは「ベンチャーといえばシリコンバレー留学」で、留学先がStanford、UCB一辺倒だったのが、今ではその他各ビジネススクールでも同様にベンチャーあるいはベンチャーキャピタルへの関心が高まっていました。もちろん大手企業への関心が高い人も、ベンチャーが嫌いな人も当然おられます。しかし、そのような多様性が米国MBAの強みだとも再認識しました。国内ビジネススクールでは、すでにベンチャー志向の方が激減してしまっていることに比べると、とても対照的なことです。
日本のプリゼンスを高める重要性
現在、日本の大手企業からの派遣学生が減少しており、各大学の関心もインド・中国などへ向かいがちです。そんな状況の中、日本人MBA学生たちの現地での努力には心を打たれました。ひとり一人の学生が、アメリカ・欧州・アジアからの留学生たちに日本への関心を持ってもらえるよう、様々なサポート活動を行っていました。“リーダーシップ”といういうものは、このような行動から体得されるものだと深く感じた次第です。
その結果、私に今回ご相談くださった方の国籍も、カナダ・スペイン・東欧・韓国・中国など、ぐっと多国籍化しました。日本では、外資系企業で働く際に基本は英語であるものの、日本語能力も問われることを率直に伝えつつ、日本への関心を失ってしまわれないようにアドバイスをさせていただきました。また、可能性のある方には何とかキャリアの機会を設けたい旨を約束し、微力ながら期待に応えられるよう尽力しました。
日本人MBA学生の努力に報いたい、そう私に思わせるこのような活動がMBAのリーダーシップであり、将来の経営者に相応しい資質の一旦といえるのではないでしょうか。彼らの活動は、金銭のため以上に何か努力をしたいと他者に思わせるものであり、日本の未来のリーダーは確実に育っているとも思いました。些細なことと笑う人もいるかもしれませんが、極めて大事な発見をしたと振り返っています。
日本人の在校生数は、Stanfordで11名、今回訪問は実現しませんでしたがThunderbirdなどでは数名まで減少しています。一方で、Chicagoでは新校舎も建ち、日本人学生を大学として大歓迎していることもあり25名になりました。また、Harvardでは24名、MITでは22名、Whartonでは33名と、比較的多くの日本人が留学している学校もまだあります。
今後、アクシアムとしても日本へのプリゼンスを高め、日本人合格者を増加させるために、著名ビジネススクールのキャリアマネジメントセンターなどを積極的に訪問するつもりです。(アドミッションオフィスにも訪問することができれば、より直接的な効果があるかもしれません。)日本市場は今まで以上に未来の経営者を欲しており、その候補者が一人でも多く生まれることを願っています。
若い人の可能性の広がり
Stanfordを今年卒業する21歳の女性、コンピューターサイエンスの修士号を持つ20代男性、さらにビジティングスカラーの方や40歳を越えて留学している方など、いろいろな年齢層・バックグラウンドの方にもお目にかかりました。そのすべての方が良い意味で、若者の柔軟な考え方・意欲を備えておられました。社会貢献、学術貢献、国際貢献を意識している方が多いことにも改めて気づきました。
また、サマーインターンシップの実施先地域は、ニューヨーク・ワシントンDC・ロンドン・ムンバイ・シンガポール・上海・香港・東京など、様々です。「日本人だから東京」ということもなく、以前よりも多様化しているように思います。NPO活動や政府関連組織、国際金融公社、世界銀行などでインターンシップの機会を得ている人もおられ、キャリアの可能性の広がりを感じました。
日本でMBA学生をサマーインターンとして受け入れる企業は数十社。この少なさは、とてももったいない話です。日本は世界の知識レベルの高い人にとって、本当に仕事がしたい国、キャリア開発したい国になっているのでしょうか? 深く考えさせられてしまいました。
ライフバランス
ニューヨークでは、あるMBA2年生の方の卒業を祝福するホームパーティーがあり、光栄にもお招きに預かりました。マンハッタンの2大ビル、クライスラーとエンパイヤーの夜景を望む部屋に、ご家族、ご学友、他校のMBA学生らが集まり、夜通しパーティーが開かれました。留学を通じて、本当に素晴らしい仲間が得られるのだなと改めて思いました。
聞けば、パーティーの翌週は期末試験。楽しむ時には、とことん楽しむ…というところでしょうか。留学生活がもたらすものは、決してビジネスの知識だけでなく、ライフバランス、タイムマネジメント、リスクをとりつつ楽しむコツ、人生の優先順位なども含まれるのかもしれません。
またMITを訪問した際には、2夜連続で「懇親会」と称する飲み会を開催いただき、2週間で8都市18校、100名以上の方と面談するという無謀でタイトなスケジュールの中、心から楽しいひと時を過ごすことができました。最後まで楽しく、また英気を維持してUSツアーを終了することができました。
改めて、お目にかかれたすべての方々に紙面をもって感謝の辞とさせていただき、またの再会を心待ちしたいと思います。
お問い合わせ
本イベントについてのお問い合わせは、下記連絡先までお願いいたします。
株式会社アクシアム イベント事務局
Email:event@axiom.co.jp